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はじめに


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 はじめに、ロシア語を習おうと思っている人、もしくはロシア語を習うのを躊躇している人に、とりあえずロシア語がどんなものか、習う前に心得ていた方がいいかもしれないことを挙げます。


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・文字は簡単。
 よく「ロシア語は難しい。文字が読めないから。」という意見を目にしますが、恐らくそういう意見を言う人は、ロシア語の文字を習ったことがないのだと思います。習ってもない文字を読めないのは当たり前というか、読めた方が怖いです。仮名や漢字やローマ字も、幼稚園や小学校で習ったから今分かるわけで、ロシア語の文字も習わなければ分かりません。
 で、ロシア語の文字ですが、ロシア語で使われている文字は「ロシア文字」もしくは「キリル文字」と呼ばれる文字です。ローマ字や英語で使われている文字は「ラテン文字」と呼ばれています。キリル文字は、ラテン文字とはいとこ関係にある文字で、数学とかで使うギリシャ文字の孫にあたる文字です。このページを見ている方は、恐らくラテン文字は既に習得しているでしょうから、ラテン文字といとこ関係にあるキリル文字は、既にラテン文字を知っている人にとっては、世界で最も覚えやすい文字の一つです。また、キリル文字は血縁的に第四親等のラテン文字よりも第二親等のギリシャ文字により近いので、ギリシャ文字を知っていればキリル文字は更に覚えやすくなります。
 ということで、ロシア語の文字は世界的に見てもかなり簡単な文字です。それに何より、実際ロシア語を学ぶ上で文法や単語等を覚える苦労と比べれば、文字を覚えるのに費やす努力など、ハッキリ言ってどうでもいいくらいです。ということで、ロシア語を勉強する人は、文字で躊躇する必要はありません。また、ロシア語の勉強を始めた人は、文字を覚えたくらいで「ロシア語分かった!」という気になってはなりません。ロシア語の本当の恐怖は文法にあります

・発音も簡単。
 ロシア語のネイティヴスピーカーが聞いても自然と感じる発音をするのは困難ですが、とりあえず日本人が聞いて「それっぽい」という発音をするのは簡単です。キリル文字で書かれたロシア語の文章は、書いてあるのをそのままローマ字読みすれば良い、というわけにはいきませんが、いくつかの発音上の規則を覚え、それらの規則を適用しさえすれば、後はローマ字読みで基本的にOKです。それっぽい発音をするには、アクセントの位置を知っておくことが重要ですが、文字と規則的な音変化以外で知っておくべきことは、基本的にそれだけでOKです。英語のように、綴りと発音の間に著しい乖離がある、ということはありません(というか、その点に関しては英語とフランス語が異常なだけです)。むしろ、英語に慣れた人には、不規則な読み方をせずに文字通り読むことに戸惑いを覚えるかもしれません。ま、戸惑うと言っても最初のうちだけです。特に問題ないでしょう。

・文法や単語は……微妙。
 ロシア語で難しいのは、やはり文法と単語です。実際に文章を書いたりとか、会話をしたりとかは、恐らく英語とかに比べて相当に難しいと思います。けれども、t.A.T.u.のロシア語版の歌を聴くのであれば、同じ歌を何度でも聴ける(というか、普通は何度も聴く)し、歌詞も何度でも見ることができます。要するに、一つの文章をじっくり考えることができるわけです。じっくり単語とにらめっこして意味や文法的役割を考えれば、会話やライティングが全然ダメでも、ロシア語はそこそこ読めます。ということで、t.A.T.u.の歌詞の内容を理解したいのであれば、いわばロシア語実用の第一段階でそれが可能となるわけです。
 ロシア語の単語は、ロシア語に親しんでない人には、ハッキリ言って難しいです。少なくとも一般人の目には、明らかに外来語と思しきものを除いて、基本的に英語や日本語とは全然似ていません。ある程度ロシア語の単語に親しめば、ロシア語の単語の構造のようなものが見えてきますが、そうなるのはそれなりにロシア語力がついた後の話で、そうなるまでには、ひたすら聞きなれない単語を覚え続けなければなりません
 文法は、難しい面もあれば簡単な面もあります。また、基礎が難しい一方で、基礎をしっかりと固めていれば応用は比較的簡単とも言われています。で、ページで紹介しようとしているのはロシア語の基礎です。大雑把に言えば、ロシア語は、このページで教えようとしている初級の段階が全体を通して一番難しい言語です。初歩の段階では、英語とかに比べて簡単な面もちょくちょくありますが、「それなりに難しい言語」と覚悟しておいた方が良いでしょう。

・英語の知識はあんまり役立たない。
 ロシア語は、言語学的には英語と同じ「インド・ヨーロッパ語族」というのに含まれ、英語と親しい言語ということになっていますが、だからといってロシア語を習う上で英語の知識が役に立つかというと、そう思うことはあまりありません(但し、無意識のうちに英語の知識をロシア語に応用している、ということはあるかもしれません)。形容詞の用法とか、複文の作り方とかは英語と似ていますが、やはり学び始めの段階ではそれらはあまり英語とは結びつかないでしょう。ある程度学んでいくと、ロシア語と英語が近い言語であるということが分かってきますが、それらのことが分かった時には、恐らくは既にある程度のロシア語力がついており、いずれにせよ勉強を始めたばかりの頃に英語の知識が大いに役立つ、ということはないものと思われます。

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