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A was B


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 ロシア語では、英語のbe動詞に相当する動詞は、現在形では普通省略されますが、過去形では省略されません。英語のbe動詞に相当するロシア語の動詞は、

「быть」(byt'、ブィーチ)

という不完了体動詞です。「быть」の過去形は、アクセントが移動することを除いて規則的な形をしていますが、過去形の否定形では、女性形を除いてアクセントが「не」に移動します。以下に、「быть」の過去形を載せます。

* т * а * т * у * т * а * т * у * т * а * т * у *


肯定形
不定形 быть (byt'、ブィーチ)
過去女性 была (byla、ブィラー)
過去男性 был (byl、ブィール)
過去中性 было (bylo、ブィーラ)
過去複数 были (byl'i、ブィーリ)

否定形
不定形 не быть (n'e byt'、ニ ブィーチ)
過去女性 не была (n'e byla、ニ ブィラー)
過去男性 не был (n'e byl、ニェー ブィル)
過去中性 не было (n'e bylo、ニェー ブィラ)
過去複数 не были (n'e byl'i、ニェー ブィリ)

* т * а * т * у * т * а * т * у * т * а * т * у *


 бытьの過去形の形は、普通は文法上の主語の性・数によります。例えば「A was B.」という文章の場合、бытьの過去形の形はAの性・数によります。

(例1)
・Она была знакомая. (Ona byla znakomaya.、アナー ズナコーマヤ。「она」は三人称単数女性の代名詞でここでは「彼女」の意。「знакомая」は「知っている」「〜に通じている」という意味の形容詞「знакомый」の単数女性形。)
 意味は「彼女は知っていた」といった感じです。主語の「она」は単数女性の代名詞なので、бытьの過去形も単数女性形になります。なお、その後ろの形容詞ももちろん単数女性形になります。

(例2)
・Вчера было солнце. (Vch'era bylo (solntse→)sontse.、フチラー ブィーソーンツェ。「ヤー・トヴァヤー・ニェ・ピェールヴァヤ」より。「вчера」は「昨日」という意味の副詞。「солнце」は「太陽」「快晴」といった意味の中性名詞。)
 意味は「昨日は晴れだった」です。動詞の後ろに来ていますが、この文の主語は「солнце」で、これは中性名詞なので動詞も中性形をとります。なお、「вчера」はあくまで「昨日」という時を表す副詞であって、名詞ではないので、文法上の主語にはなりません。

 但し、「это (бытьの過去形) B(名詞)」という文では、бытьの過去形の形はBの性と数によります。

(例3)
Это был подарок. (Etobyl podarok.、エーブィール パダーラク。「это」は「これ」「それ」といった意味の中性名詞。「подарок」は「プレゼント」を意味する男性名詞。)
 意味は「それはプレゼントだった」です。「был」が男性形なのは、動詞の形が、主語である中性名詞の「это」にではなく、述語にあたる男性名詞の「подарок」によっているからです。


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