「t.A.T.u.は自分達自身で自分達自身に従っている」(1)
<2006年2月04日>

 先日紹介した「ネオン」誌の記事の内容を以下に載せます。なお、今回掲載しているのは前半のみです。後半は訳し次第載せますのでもうしばらくお待ちくださいm(_"_)m

t.A.T.u.は自分達自身で自分達自身に従っている

彼女らはself-made womenである。彼女らは世界の半分を征服した。一人は厳しい独裁官、もう一人は夢見がちなロマンチスト。t.A.T.u.は彼女らの欲することをしている。そしてそれを多くの人が気に入っている。恐らく、そのためにCD《リュージ・インヴァリードィ》は昨年の最も評判なリリースである。

では、あなたたちのアルバムの傾向の特徴を言ってください。
リェーナ・カーチナ: 憂鬱。分かりさえしません、なぜ...
ユーリャ・ヴォルコヴァ: 私はアルバムにもっと心理学的な名前をつけてたかもしれません。CDは、周囲で起こっていることについて考えさせます。ポップスやラップはもう十分です。私達は、ニェフォルマート(formatでない)というひとつの言葉で特徴づけられるような音楽をやっています。私達の言葉は多くについて語っています... 残念なことに、《リュージ・インヴァリードィ》という歌を理解している人は少ないです。この歌は現実についての歌です。瞳の中に真実を見出すのは困難です。恐らくはあらゆる人が、単純に恐がるか何も考えないかです。私達は誰にも文句を言いたくありません、ただ現実を示したのです。

あなたたちの創作には、一般に《ポップス》という言葉は使われないのですか?
ユーリャ: いいえ、それでなんで... それでもやっぱりポップな響きがありますが、もっとロック・サウンドで厳しい感じです。アーティストの大多数は何について歌ってますか? 《あなたが好き、恋しい、リャリャリャ》。そしてそこで更に二回足を踏み鳴らして二回手拍子です。私達はそんなのじゃなくて、少し違うことをしています。

ちなみに、歌詞について。誰が歌詞をあなたたちのために書いているのですか?
ユーリャ: ロシアでは、私達は実質的に一人のアーティストと仕事をしています。それはヴァレーラ・ポリエンコ(訳注:1st、2ndを通じてほとんどのロシア語の歌を作詞)です。彼は私達を感じ、理解しています。私達は彼をとても長い間知っています。彼の歌詞は私達の人生に、私達の思っていることに近いです。

どの歌が一番難しかったですか?
ユーリャ: アルバム全体が難しかったです。私達はプロデューサーなしでそれを仕上げました。アイデアは全て私とリェーナから出ていました。私達はロシア語での全ての歌のsoundプロデューサーになりました。自分達自身がスタジオに座って歌の断片をまとめ上げ、非常に多くの力と感情をこのアルバムに込めました。
リェーナ: 《コスモス》という歌を英語で歌うのは長い間うまくいきませんでした。歌詞を再現するのが複雑でした。とても早く単語を発音する必要があったのですが、私はたいてい早く話すのに慣れませんでした...

どの歌がアルバムの中で一番好きですか?
ユーリャ: 全部。アルバム全体が好きですが、特に好きなのは、《アビジヤーンカ・ノーリ》です。私達は外国でよくこの歌を歌っていて、それで、たくさんの人がロシア語の歌詞を知っています。そう、メキシコでさえ!
リェーナ: 私は《ニチヤー》(訳注:「We Shout」のオリジナルロシア語版)がすごく好きで、あとは《ノーヴァヤ・マデーリ》(訳注:「Perfect Enemy」のロシア語版)もです。

あなたたちには価値のあるアルバムがありますね! あなたたちの考えでは、ロシアの歌手で他に誰が自分のCDを誇りにできますか?
リェーナ: 私にはもう分かりません、恥なことか幸いなことか、私はもう二年もロシアのアルバムをひとつも聴いていません。セルゲイ・ラザレフ(訳注:元「Smash!!」。「ニェポシェードィ」時代からのユーリャ&リェーナの親友)のプレゼンテーションに行きました。私は彼の歌が気に入りました。作品はとても上質です。彼はりりしい人です。
ユーリャ: 私はたいていロシアのショウ・ビジネスからは離れています。第一に、私達はほとんどモスクワにいません。第二に、とてもたくさんの一日限りのプロジェクトがあります。私はときどき音楽テレビをつけてそこで誰が歌っているのか分からないことがあります。何か魅力的な可愛い顔、きれいで短い服を見ます。私達にあるのは、ヴォーカルの資質が見られないショウ・ビジネスです。重要なのは外見です。なので私は、国際的なレベルに出ることができるかもしれないロシアのアーティストの名前を挙げることができません。私は決して判決を下しません。これは私の意見です。他方では、若者達が歌っていて、中庭に座って麻薬を使ったりはしていないのは幸いです。

それでは、一日限りのグループにならないためには、何か指針がありますか?
ユーリャ: 自分の頭で考え、プロデューサーに聞かないことです。彼/彼女らはしばしば将来の展望を考えていません... 例えば《ファーブリカ・ズヴョーズド》(訳注:ロシアの国民的歌手アーラ・プガチョワの「スター工場」)があります。そこには、普段お金のことは考えない、本当に才能のある若者がいます。彼/彼女らはより立派に自分の才能を実現することができます。一方で、多くのプロデューサーの目標はひとつ、バブルで稼ぐことです。

t.A.T.u.の場合も全て同様ですか?
ユーリャ: 私とリェーナはまず、私達の創作を観衆に持っていきたいです。1stアルバムでは、私達は本当にロシア各地を巡りました。でも私達はそれを、後で西側に出るために行いました。例えば今は、私達は多くのコンサートでの出場を断っています。お金が欲しくないからではありません! そのことについては考えてもいません。自分のチップをすごくとっておきたいのです... 私達には自分達のやり方、自分達の間隔があります...

以前はタトゥの《チップ》は、疑わしげに長い間、そして大人風にキスをしている二人の少女がステージに現れることにありました。現在のt.A.T.u.には何に《チップ》があると思っていますか?
リェーナ: 音楽にです。私達は今は、歌詞もクリップも違うレベルにあります。

あなた達は、あなた達がロシアで以上に西側で愛されている感じはしませんか?
ユーリャ: ロシアでは私達に対するちょっとした妬みが現れました。以前は私はそれを感じていませんでした。
リェーナ: 私達が西側で評価を受けたというのは、いつも興奮するような感じです。たとえ数年前に皆がこれを現実的ではないと思っていても。たとえここロシアで、私達のやっていることが評価されないのが腹立たしくても。けれども私達は私達の国のためにも努力しています。

あなたたちは、今は自分達自身になったと言っています。では、以前あなたたちが《耐えがたい束縛をはねのける》のを妨げたのは何ですか? どうして数年間の間続けて熱狂した小さな少女たちのどっちつかずの姿を育成することが必要だったのですか?
リェーナ: 私達はいつも自分達自身だったので、自分達自身になってはいません。単純に現実と遊びの境界がなくなって、それでどこに生活があってどこにないのかが分からなくなっているのです... 私達は早めに私達自身で私達自身に従うようになりました! もし以前はアイデアの大部分がヴァーニャ・シャポヴァロフから来ていたのなら、今は全ては私達自身から来ています。
ユーリャ: 私達はいつも自分達自身でいて、やりたいことをやっていました。何か特別なことは嫌いです。私達はステージで特別にキスをするタイプだと言われていました。けれどもそうではありません。私は今でもリェーナにキスできます、何故なら私はとてもそうしたいからです。時々私と彼女はお酒を飲んでキスをします。でも飲んでいない時でもキスできます。(笑) これは感情です! ジャーナリストの多くは私達が自分達をレズビアンとして位置づけていると言っています。実際には、私達は一度も自分達がレズビアンだと言っていません。ヴァーニャ・シャポヴァロフといた時もです。ええ、《私達はお互いに愛し合っています》というフレーズはありました。でも人々は私達をレズビアンとして見たかったのです...

リェーナ、ジャーナリストはあなたの新しいイメージを《オフィスの秘書イメージ》と名付けています。毒舌家全てをどこに送ってやりたいですか?
リェーナ: どこにも...
ユーリャ: 実際のところ、私はリェーナをもう長いこと知っています。そして、古典的なのは彼女のスタイルだと言うことができます。私はコスチュームを着せる時、これは私のじゃないと分かります。でもリェーナはコスチュームを着てとても美しく見えます。そして彼女はどんな秘書でもなくて、それが彼女のスタイルです!
2月5日に続く)」


by t.A.T.u.@ロシア語 - ヤトヴァヤ